ミロク製作所

MESSAGE

先輩からのメッセージ

今までの学びを活かしながら、
長く残る製品を作り上げる

西森智幾

にしもりともき

開発部製品設計課

「高知にはミロクがある」と教授に紹介され

「まさか自分の人生に『銃』が関わるとは、学生時代には思ってもいなかった」。ほとんどのミロク社員はそう答えます。開発部で銃の設計に大きく貢献している西森も、学生当時には高知出身ながらミロクを知らず、「自分が銃の会社に入るとは全く考えていなかった」と話します。

眼中になかった「銃の会社」を知ったのは、同じく高知出身である就職担当の教授の紹介。「高知出身なら、ミロクがあるじゃないか」。その言葉に押され、地元に戻って工場見学をし、人事や現場の人と話す中で、就職先の選択肢としてググッと株が上がったそうです。

「まず、社員さん皆が話しやすくて仕事がしやすそうだな、と思いました。それから、大学での学びが仕事に活かせそうだということで、自分の中でポイントが急上昇しました。何しろ、地元で機械工学を活かせる職場はないと思っていたので、すごく嬉しかった。さらに、今まで接したことのない製品というのも興味深かったです」

機能性と芸術性と生産性の
バランスを考えながら設計

西森は今、銃の開発・設計をメインに、新製品の評価試験や、図面・仕様書の管理ソフトなどの開発業務に関連するITインフラの管理などにも携わっています。

銃の設計の難しさは「機能性」と「芸術性」と「生産性」のバランス。機能が確保できても、実現可能性が低く、作業性が悪ければ利益率が低くなります。ユーザーの求める機能と美しさ、それ以上の質を確保しながら、同時に「作りやすさ」も考えなければいけません。製造部との話し合いを重ねながら、期待以上のものに仕上がるような設計を目指していきます。

「銃としての機能性はもちろん、使用を重ねても外部面の美しさを保てるよう、塗料のはげにくさなど、耐久基準を定めて試験を行なっています。耐久性を確認するために、実射を含めたテストも行います。実射をしてみて初めて、思っていたよりもずっと衝撃が激しくて、腕が痛くなるものなのだとわかりました(笑)」

ステップアップを実感できる業務内容

近年では、新モデル開発よりも既存モデルのアップデート業務が多くなっています。ベースとなる既存モデルの部品形状を変更して新仕様品を開発したり、これまで手作業で行っていた工程を機械加工に切り替えるために部品形状を再設計したり。マイナーチェンジとは言え、これまでの機能が改善されたり新たな機能が追加されれば製品としての価値が上がり、ユーザーに喜んでもらえるので、達成感とやりがいを感じることができます。西森は、「今がいちばん楽しい時期」と語ります。

「これまでは軽微な設計や外観の変更などの業務がメインでしたが、今は可変系の照準機能など機能面の改善に携わっています。徐々にステップアップしてきたからこそできることだと実感しているし、課題をクリアして製品が形になって世に出るのは本当に達成感があり、嬉しいことです」

お客様の求めるものを作るために、自分の腕を磨く

西森に今後の目標を聞くと、「お客様の求める製品を作ること」との答えが返ってきました。

「今までもそうだし、これからもそれは変わりません。機能、美しさ、使いやすさなど、お客様の求めるもの、それ以上のものをどんな形であればつくり出すことができるのか。永遠の課題ですが、その大きな壁に挑むために、まずは自分の経験を深め、知識と能力を磨いていきたいです」

国内では他社の見本がほとんどない製品だからこそ、自分の腕ひとつにかかっているとも言えます。自社の過去製品や海外を含む他社製品をよく見て、失敗を恐れず果敢に新しいものへとチャレンジし、経験を1つ1つ積み上げながらより一層良質な製品を設計していくことが求められています。

長く残る製品を作りあげるのが魅力

入社前は、銃の知識はなくて当たりまえ。しかし「銃」はかなり汎用性が高い、と西森は言います。

「僕は機械工学が専門でしたが、金属加工や芸術など、ものづくりに興味がある人には面白いと思います。いちばん重視されるのは一万発撃っても壊れない堅牢性や安全性ですが、それにプラスαを加えることができる。製品を作っていく中で、自分らしさを出せる部分がきっと見つかると思います。だからここで長く働いて、お客様に長く愛され続ける製品をつくることの醍醐味を感じてもらえたら良いなと思っています」